ワカサギ。この魚を釣りに行かないようになってどのぐらいになるだろう。
いや、正確には釣りに行かなくなったと言うよりは、釣れなくなったという方が正解かも知れない。毎年冬になると思い出す。
言わずと知れたシーバスの聖地でもある。
実は僕が小6の頃までワカサギは釣れていたのだ。汽水湖である宍道湖をはじめ、隣の中海、それらを繋ぐ大橋川、剣先川、朝酌川、佐陀川等。
市内を流れるドブ川の天神川でも普通に釣れていたな。
色んな場所で釣れていたのだ。
それもクーラー満タンなんてしょっちゅう。
ちなみに全部のエリアは海水が混じり合う汽水域という点も面白い。
というよりもワカサギという魚、元々は海で生活し、産卵の為に川へ上がって来る魚らしい。
一般的なイメージは、淡水湖で氷が張った上に穴を空けて釣るイメージが強いかなと。
ただ、僕の故郷での釣り方は上記とは違い、氷は張らない。
釣り方は簡単で、市販のワカサギ仕掛けに紅サシ虫のチョン掛け。
それを足下に落として、サビキでアジを釣る時のような感じで狙っていたな。
たまにキャストして、ボトムとって狙ってみたり。
そんな真冬の風物詩のワカサギが釣れなくなったのは突然だった。
忘れもしない中学1年の時の夏。
その時は稀にみる猛暑で、とにかく暑かった。盆を過ぎても涼しくならない。
完全に地球温暖化の影響を受けた夏だったと記憶している。
その夏に宍道湖や中海に生息する、ワカサギのほとんどが死滅。
水温が上がり過ぎてしまったのが原因だという。
ただ、最近の研究によると、水田で使われる殺虫剤が原因で、ワカサギウナギ等のエサが
死滅し、それらを食べているワカサギやウナギが激減した説もあるみたいだ。
実際の所、温暖化なのか殺虫剤が原因なのかわからないのだが、ワカサギが釣れないのは変えられない事実。
あの冬から全く釣れない。
それは今現在も変わらない。
ただ、生態系調査をしている友人に聞くとほんの僅かではあるが、ワカサギはいるとの事。しかし、絶滅寸前とも。。。
それに、30代前半、20代やもっと若いアングラーは、宍道湖界隈でワカサギ釣りってピンと来ないだろうなと思う。
はるか昔の話だから。
やはり以前の様に、宍道湖界隈の冬の風物詩であった、ワカサギ釣りが復活して欲しいと思うのは僕だけでは無いと思う。
また、いつかのワカサギが釣れるのを願ってやまない。